※本稿は、ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。
収入を増やすより支出を減らすべき
いまの日本は、収入が増えにくい社会です。
データを見る限り、少なくともここ20年くらいは平均年収が増えていません。もちろん、すごく能力が高かったり、なにか特別な技術を持っていたりする人であれば、がんばることで収入を増やすことはできるでしょう。
でも、そうではない人が多少がんばっても、なかなか収入を増やすのは難しいのが現実です。
では、そういう社会でうまく生きていくにはどうすればいいのかといえば、「支出を減らす」のが手っ取り早い方法だということになります。もちろん、収入を増やすためにがんばるのが無意味だとはいいません。でも、収入を増やすための努力をするよりも、支出を減らすために労力を割いたほうが効果的なのは間違いないのです。
ちなみに、年収が1000万円を超えているのに「貯金がほとんどない」という人もいます。家庭の事情など、いろんなケースがあるでしょうが、お金の無駄遣いも含めて、収入が増えるにつれ支出もどんどん増えている、といった人も多いのではないでしょうか。
収入を増やすことだけではなく、支出を増やさないことにも、もっと敏感であるべきだと思います。
貯金を増やすシンプルな方法
そもそも、なぜ収入が多いのがいいのかを考えてみましょう。それは、働かなくなっても手元にお金が残せるとか、老後に備えてお金が貯められるといった話につながるからなわけです。だとしたら、いくら収入が増えても、それ以上に支出が増えているような状態は、本末転倒だといえます。
月収30万円ぐらいの人でも、毎月5万円も貯金できない……という人はけっこういますよね。結局、付き合いがあるとか、飲み会があるなど、お金を使わなきゃいけない用事がちょこちょこあって貯まらなかったりするわけです。
でも、だったら月収が手取りで12万円とかでも、余計な支出を抑えて月に5万円貯金できているほうが断然いいことになります。それに、老後など将来に備えたお金というのも、生活コストが低ければ低いほど少なくていいわけです。
いまのうちに支出を減らすことに慣れておくほうがいいのではないでしょうか。
そこそこの収入があるのになかなか貯金ができない人は、仕事を増やすとかより、無駄な支出を減らしたほうが、よっぽど貯金ができると思いますよ。