※プレジデント編集部で全国の1000人を対象にアンケート調査を実施。消費者にとって身近な小売り・サービスの22部門において、いまもっとも好きなブランドを選んでもらいランキングした。回答者は男女各500人、20~60代の各200人。(2010年・雑誌掲載当時)
第2位のHISを200人以上引き離してJTBがトップ。景気低迷で軒並み業績が悪化する旅行大手のなかで、円高の追い風もあって、徹底した価格戦略が好調なHISであるが、ブランド力においては業界のガリバーであるJTBにかなわない。
躍進著しいHISだが、売上高でいえば業界5位にすぎず、主な市場は海外旅行で、しかもディスカウント市場だ。一方のJTBは国内・海外のみならず訪日外国人市場も扱うオールラウンドプレーヤーである。2年後には創業100周年を迎える老舗としての絶大な認知度や安心感、市場の多面展開ぶりから見ても、ブランド力でHISが差をつけられるのは無理もない。気になるのは、かつて大手の一角としてならしてきた近畿日本ツーリストや日本旅行の痛々しいほどの低迷ぶりだろう。