これからリストラされるのはどんな人たちか。人事コンサルタントの西尾太氏は「自分の給与が低いと不満を抱えている50代社員は多い。そうした人ほど『黒字リストラ』の対象になる危険性が高い」という――。

※本稿は、西尾太『人事の超プロが教える 会社員 50歳からの生き残り戦略』(PHPビジネス新書)の一部を再編集したものです。

「50代社員は今すぐやめてほしい」は1割未満

僕ら50代は、いったい何歳まで働くのでしょう?

20~40代のオフィスワーカー各世代100名、計300名に「あなたの職場にいる身近な50代の社員に、何歳まで働いてほしいですか」と聞いてみました。

結果は、図表1の通りです。最も多かったのは「65歳」の32.3%、次に多かったのは「働ける限り」の32.0%。「すぐにでも辞めてほしい」は、わずか8.4%で、9割以上の人が50代社員に長く働くことを望んでくれていました。これは嬉しいことではないですか?

一方、50代のオフィスワーカー100名にも「あなたは何歳まで働きたいですか」と聞いてみました。最も多かったのは、やはり「65歳」の28.0%。「60歳」の26.0%、「働ける限り」の17.0%と続きます。

しかし、次に多かったのは「70歳」ではなく、「すぐにでも辞めたい」の16.0%でした。辞めてどうするんでしょう?

これは50歳からの働き方を考えるうえで、まず考えておきたいテーマです。