難しい仕事を成し遂げるリーダーは、チームのメンバーをどのように管理しているのか。『プロジェクトのトラブル解決大全』(KADOKAWA)を書いた木部智之さんは「仕事の成否を握っているのはメンバーのやる気だ。私は彼らを能力別に3段階に分け、カテゴリ別にモチベーションを管理している」という――。
リーダーが最初に向き合う課題はチームとの関係構築
私は、キャリアの大部分を「炎上トラブルの火消し」に費やしてきました。落下傘部隊のように突如、炎上の爆心地に放りこまれるのです。
その時、苦労するのがチームメンバーとの関係、そしてモチベーション管理です。
チームが順調な時ならいざ知らず、そのチームが不調の時、あるいは炎上してしまっている時などは、腹を据えて取り組む必要のある課題です。
リーダーを受け入れる側も不安を感じている
私の場合、見ず知らずのメンバーで構成されるチームをまとめてプロジェクトを遂行する経験を何度もしてきたので、今では慣れてきてはいるものの、それでもレスキューとしてプロジェクトに入る時には不安になります。
それは、「プロジェクトチームに受け入れてもらえるだろうか、どんなメンバーがいるのだろうか」といった気持ちからくる不安です。
ただ、これはプロジェクトメンバーからしても同じで、いったいどんなリーダーが来るのだろうか、という不安を持っています。そのような時のプロジェクトメンバーの反応には3つのパターンがあります。