専門的なことを専門用語を使わずにどう説明するか
その後に、具体例で若者がどう楽しんでいるのかを2つの切り口で伝え、最後にもう一度「アルバム(写真)」の話を配置することで、要するに「眺めると、その人のことがよくわかる“動くアルバム”」であることを、感覚的に理解してもらいます。
比喩……まずはアルバム(写真)を想像してもらう
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主張……いま若者が楽しんでいる“動くアルバム”の特徴を3つあげる
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例………それが若者にとって楽しい理由を2つあげる
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比喩……“動くアルバム”を感覚的に理解してもらう
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主張……いま若者が楽しんでいる“動くアルバム”の特徴を3つあげる
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例………それが若者にとって楽しい理由を2つあげる
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比喩……“動くアルバム”を感覚的に理解してもらう
なぜ、このエクササイズは難易度が高いかというと、専門用語を使わずに(相手の知らない)専門的なことを理解してもらう必要があるからです。たとえば、数学という学問における微分や積分といったテーマは、専門的な内容であると言っていいでしょう。
微分や積分を、教科書に書かれている通りに、専門用語で教えるのは簡単です。でも、それでは多くの学生は理解できません。だから、すぐれた数学講師は、いかに難しい言葉や専門用語を使わずに(相手の知らない)専門的なことを理解してもらうかを、徹底的に考え抜きます。
結果、微分や積分を専門用語は使わずに、噛み砕いてわかりやすく説明できます。その違いは、本項の冒頭でご紹介したTikTokの一般的な説明と、私が考えた90歳の方に向けた説明の違いと、本質的には同じです。
このエクササイズは、あなたにそのことをお伝えする意味もありました。次はあなたの番です。学校や職場の仲間で「誰の考えた説明がいちばん優秀か」を、競うのもアリでしょう。私の説明よりずっと魅力的で伝わるものが誕生するはずです。絶対の正解がない。だから説明という行為は面白い。ぜひチャレンジしてみてください。