90歳の女性にTikTokを説明するにはどうすればいいか。ビジネス数学教育家の深沢真太郎さんは「端的に結論から説明をする必要はない。説明の定石は『主張→例→比喩』の順序だが、このケースでは『比喩→主張→例→比喩』で説明したほうがいいだろう」という――。

※本稿は、深沢真太郎『ビジネス数学の第一人者が教える 史上最高にわかりやすい説明術』(秀和システム)の一部を再編集したものです。

iPhone XRに表示されたTikTokとフェイスブックのアイコン
写真=iStock.com/5./15 WEST
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専門的な内容をわかりやすく説明するコツ

【エクササイズ】
90歳の人に「TikTok(ティックトック)」とは何かを説明してください。

若者を中心に爆発的な人気を得たビデオプラットフォーム。その一般的な説明は、このようなものです。「TikTok(ティックトック、中国語:抖音短視頻ドゥ インドゥアン シーピンは、中華人民共和国のByteDance社が開発運営しているケータイ向けショートビデオプラットフォーム。

音符状のロゴは『抖音』の拼音ピンイン表記“Dǒuyīn”の頭文字“D”に由来する。」この説明では、90歳の方ではピンとこないでしょう。おそらく、プラットフォームという言葉もご存じありません。つまり「読めばわかります」は通用しません。

さて、いったいどのようにして説明しましょう。難易度の高いテーマですが、このようなテーマでも、しっかり説明できるようになることは、ビジネスなどにおいて、専門的な内容を素人にわかりやすく説明できるようになることに直結します。

どうかあなたは、TikTokを知らない人をバカにするのではなく、知らない人でもわかるように説明できる人になりましょう。私も90歳の女性を相手に設定して考えてみました。ですから、それを前提にした言葉づかいになっています。おそらく極めて丁寧に、ゆっくり過ぎるほどにゆっくりと伝えることでしょう。