※本稿は、須藤亮『トッププレゼンターが教える「企画書とプレゼン」実践講座』(日本実業出版社)の一部を再編集したものです。
「ポジティブさ」と「それなりの自信」で心を動かす
私は、40年近くマーケティング・コミュニケーションの仕事をしています。その中、国内外で数々のプレゼンをこなしてきました。その都度、結果に一喜一憂し、そこに人生がありました。
そんな経験を通して感じたのは、「プレゼンは自分を磨く舞台」だったということです。
だからこそ、プレゼン前には入念に準備しますし、1回1回一生懸命、相手の心を動かそうと工夫しました。
今回、そのノウハウを棚卸しして、ティップスとしてお伝えします。
まず言いたいのは、あなたもプレゼンの機会を得たならば、いかに相手の心を動かすかという気概を持って立ち向かうべきということです。
ここでは相手の心を動かすティップスをいくつか紹介していきます。
依頼主は、何らかの問題を抱え、悩んでいるわけです。だからこそ何らかの企画をし、アクションを起こさねばならないと思っています。もしかしたら、それは大きな投資かもしれない。あるいは、会社が潰れないためにどうしてもやらなければならないことなのかもしれない。いずれにしても、直面する問題に切迫しているのは確かです。
そういった相手に対して大事なのは、相手の身になって考えること、そしてプレゼンを通じて相手を勇気づけることです。
ですから、プレゼンする側にポジティブかつそれなりの自信が垣間見えなければ、相手も心を動かされないでしょう。
「うまいこと言うね」「この手ならうまくいくかもしれない」「そうか、この手があったか」。プレゼン後に相手に心の中でこう思わせることができれば、そのプレゼンは成功と言えるでしょう。
心を動かす。そんなシチュエーションに際して、プレゼンターが心がけるべき「姿勢」とはどのようなものでしょうか。それは3つあります。