実家が“負の遺産”になるかもしれない
遠く離れた実家に不動産があるご家庭も少なくないでしょう。
漠然と「相続後には資産になる」「少なくとも損はしないだろう」とお考えかもしれません。ところが現実にはそうでもないのかも? 相続後の維持に困ったうえ、引き取ってもらうために数百万円もの費用がかかる負の資産、つまり「負動産」予備軍かもしれません。
両親が住む地方の不動産が、相続後にどのようなリスクを抱えることになるのか? 皆さんもこのお正月に帰省した際に、親兄弟と、これからお伝えする記事の内容について話し合ってみるのがいいかもしれません。
「家だけ相続しない」は選べない
私は経済評論家であると同時に4年前に相続を経験しました。
親の実家と、親が相続していた祖父の実家の持ち主になりました。
これからお話しすることは、皆さんにとっても他人事ではないかもしれません。
最初に相続の基礎知識からお話ししましょう。両親が亡くなって相続をする際には、財産を全部相続するかそれとも全部放棄するかを選ばなくてはいけません。
「銀行預金と株だけもらって、古ぼけた家はいらないよ」
というようなおいしいところだけを選ぶことはできません。
そのため大半の方は相続するほうを選ぶと思います。
その際の基礎控除額は昔と違ってかなり下がってきました。
たとえば父親が亡くなった際に法定相続人が母と自分と弟がいたとすれば基礎控除額は4800万円で、それ以上の財産には相続税がかかります。
地方都市の築50年の古い家を相続する場合には、評価額はざっくり言って2000~4000万円という感じでしょう。その7割以上が土地の評価額です。それに加えて2000万円程度、老後に蓄えていた預金を相続することになるというのが一般的なケースでしょうか。
私の場合はそのレンジから若干外れていて、相続の際の評価は父の家が6000万円ほど、祖父の家は1000万円という評価額でした。
幸いにして父の家は20年ほど前に新築した物件で、市の中心に近い住宅地の立地だったので、すぐに借り手がみつかってお金を稼いでくれています。もちろん修繕費や維持費、固定資産税などがかかりますがトータルではプラスの資産です。
一方で祖父の家は私が相続した後も空き家です。
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