「英会話はネイティブに習え」という誤解
何年も勉強したのに英語を話せないと、苦手意識を持っている日本人は少なくないでしょう。
「言いたいことはあっても、とっさに英語が出てこない……」
「文法が正しいか不安で、口に出すのをためらってしまう……」
英語の試験では高得点を取れているのに、外国人を前にすると言葉に詰まってしまう人も少なくないでしょう。
それもあってか、日本では「英語を話せるようになりたいなら、英会話スクールに通ってネイティブに教わるのがベスト」と思われがちです。しかし、これは必ずしも正解とは言えません。
私は今でこそ英語コーチとして英語を教えていますが、もともと英語は得意ではありませんでした。学生時代の英語の成績はいつも平均以下。留学経験もなければ、英語に囲まれた環境で育ったわけでもありません。社会人になって初めて受けたTOEICは280点台。
なんとか得点を上げようと英会話スクールに通って外国人講師に教わりましたが、TOEICの点数は思うようには伸びず、英語を話せるようにもなりませんでした。英語ができないことに強いコンプレックスを抱えていた、いわゆる“英語難民”だったんです。
そんな私が30代になってから英語を学び直し、TOEICスコアを940点(リスニングは満点)まで伸ばし、現在は東南アジアを拠点に英語のオンラインコーチとして活動しています。
英会話上達のカギは「リスニング」
よく「TOEICをどれだけ頑張っても、英会話ができるようにならない」などと言われますが、そんなことはありません。
というのも、実際に英語でのコミュニケーションがうまくいかない最大の原因は、「話す力」の問題ではないからです。
外国人を前にして、「何を言っているのかわからない」と感じた経験は、多くの人にあると思います。じつは英会話の上達のカギは、「スピーキング」(話す力)よりもむしろ「リスニング」(聞く力)にあります。
こちらが話す以前に、相手の英語が聞き取れなければ会話は成り立ちません。多くの単語を知っていても、英文法が頭に入っていても、会話することはできないのです。逆に言えば、相手の言っていることがわかれば、多少つたない英語でも会話は続けられます。
「相手が何を言っているのかわからない」。これが英会話の最大の「壁」です。この「聞けるかどうか」という力は、TOEICで効率的に鍛えられるのです。


