メモ術を説いた書籍はベストセラーの常連だ。やはり仕事のためにはメモを取ったほうがいいのだろうか。実業家の堀江貴文さんは「僕はメモはいっさい取らない。重要なことはメモがなくても覚えられる。メモしなければ忘れることは重要ではない。それよりも目の前の行動に熱中したほうがいい」という——。

※本稿は、堀江貴文『破戒のススメ』(実務教育出版)の一部を再編集したものです。

実業家の堀江貴文さん
撮影=的野弘路

誰もがホリエモンのような生き方をできる

学生時代に起業してから今日まで、日がな1日ぼんやり過ごしたり、「なんか面白いことないかなぁ……」と、無為に時間を費したことがない。

1日に数十件のビジネスの予定をこなし、旅行に会食、トレーニング、情報収集や発信を行っている。それでも、睡眠時間は6時間以上取っている。普通の人なら、数日こなしただけで寝こんでしまうようなスケジュールかもしれないが、僕の心身はまったく問題ない。毎日がひたすら楽しい。嫌なことやストレスを可能なかぎり省き、常識やいろんな制約に縛られず、不要不急の遊びを味わいつくしているからだ。

遊んで暮らしていますと言うと、「ホリエモンだからできるんだ」と言われる。そんなことは全然ないのだが……逆に問いたい。僕だからできるという根拠は、何? すると、もともと情報処理能力が高い、人より情報に恵まれている、優れたスタッフが周りにいる……などと挙げてくる。

だったらあなたも、できるでしょう? と言いたい。誰だって、その気になれば僕と同じ多動力人生は、可能なのだ。

「遊んで生きる」暮らしは、僕が発明したものでもなんでもない。誰にでも、できる選択だ。もし自分にはできないと言うなら、「できない」理由をつけて、わざわざ遊びを捨てただけではないだろうか。なんて、もったいないのだろう。

他人と見比べ「自分には無理」と言い訳して、行動に制限をかけている人は、人生をムダにしている。繰り返して言うが、人生は有限なのだ。

人生100年時代とはいえ、無限に生きられる人は、僕を含めて一人もいない。だからこそ、僕は無限に生きるために、全力をつくしているのだ。「ホリエモンだから」と皮肉られるいわれは、まったくない。たったいまから、夢中になれる遊びに没頭し、この瞬間を生きる! 特別な能力などなくても、簡単にできることだ。