あなたはいまの勤め先で無事に定年を迎えられるだろうか。心理カウンセラーの根本裕幸さんは「『転職するべきか悩んでいる』という相談を受けたとき、私は辞表を書いてみることをお勧めしている。辞める、ということに意識を向けてみると、視点が変わる」という――。

※本稿は根本裕幸『なぜ、あなたは他人の目が気になるのか?』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

辞表を持つビジネスマン
※写真はイメージです。(写真=iStock.com/bee32)

社会人になってから迎える反抗期とは

一般的に中学生くらいは反抗期の真っ盛りと言われています。親の言うことにいちいち反発したり、無視を決め込んだりする時期ですね。この反抗期は親からすれば面倒な時期ですし、本人としても自分の感情に振り回されて繊細な思いに悩む時期でもあります。しかし、これは「親から精神的に自立する時期」として成育上、とても大切なものなのです。

そして、この反抗期は何も思春期にだけ起こるものではなく、あらゆる人間関係で起きる問題でもあるのです。

恋愛でも付き合いはじめて数年すると関係性が変わります。それまで大人しかった相手がだんだん自分の意見を言いはじめて、2人の間に険悪な空気が漂った、という経験をされた人も多いでしょう。仕事においても、はじめは先輩や上司の言うことを素直に聞いていたのに、何年かつと自分のやり方や考え方を持つようになり、上司や先輩に反抗的になる時期がきます。

そして、「この会社にずっといていいんだろうか?」ということも考えるようになります。それを私は「社会における反抗期問題」としてよく取り上げています。