日本の労働生産性がぶっちぎりで最下位、その原因は……
近年よく目にするキーワードのひとつが、「働き方改革」です。世界的に見て、日本企業の生産性が非常に低いことは紛れもない事実なので、改革が必要なのはたしかかもしれません。
ビジネスパーソンなら、「日本人の働き方は非効率だ」というニュースやビジネス雑誌の記事を目にしたことがあると思います。
公益財団法人日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2020」によると、2019年の日本の時間当たり労働生産性は米国の6割の水準で、OECD加盟37カ国中21位。主要先進7カ国では1970年以降、最下位が続いています。
日本の就業者1人あたりの労働生産性はOECD加盟37カ国中でも26位で、1970年以降最も低い結果となりました。おそらく公表されている数値だけで計算されているので、サービス残業なども含めれば実情はもっと悪いことも十分に考えられます。ちなみこちらもG7のなかで最下位と、不名誉な記録は更新中です。
なぜこんなことになるのか。僕はいつも、日本人は「決める会議」ができないことが原因のひとつではないかと感じています。
「過去」に時間を使うのは無駄である
「日本企業には無駄な会議が多い」とはむかしから言われていることですが、いつになっても改善されません。なぜか。それは、「会議でしたほうがいいこと」を理解していないからだと僕は考えています。
会議の話をする前に、結果を出せるビジネスパーソンの共通点について確認しておきましょう。それは、「未来志向」を持っていること。過去に学ぶ必要はありますが、過去の出来事そのものが変わることはありません。過去に起きたことに一生懸命に時間を使うのは、とてつもなく無駄なことなのです。
「過去のことに時間を使わないためには、どうすればいいだろう?」
「未来を良くするためには、どうすればいいだろう?」
デキるビジネスパーソンは、常にこのように考えながら行動しています。
さて、会議の話に戻りましょう。あなたの会社の会議は「未来志向」になっているでしょうか。