いい人間関係を続けるにはどうすればいいのか。『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』(アスコム)を出した心理研究家の津田秀樹さんは「『何でも話せる関係』だからといって、何を言ってもいいというわけではない。ちょっとしたひと言で取り返しのつかないことになる恐れもある」という――。

※本稿は、津田秀樹、西村鋭介『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』(アスコム)の一部を再編集したものです。

路上でけんかするカップル
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親しい相手との会話が実は一番難しい

会話やコミュニケーションの悩みというと、職場や取引先など、仕事関係のシーンを思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし、つい感情的になってしまったり、遠慮のないきつい言葉をぶつけてしまい、後悔したり悩んだりするのは、自分にとってより親しい間柄の人、夫や妻、恋人やパートナーなどとの会話ではないでしょうか。

「親しい相手との会話なら、気を遣う必要もないし悩まないのでは?」と思うかもしれませんが、そういう良い面もたくさんある一方で、親しい間柄だからこそ、相手を深く傷つけたり、傷つけられたりしてしまうこともあるのです。

「何でも話せる関係」だからといって、何を言ってもいいというわけではありません。信頼していた相手からひどいことを言われてしまうと、親しくない人から言われるよりも、大きな傷になります。

今回は拙著『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』(アスコム)より、身近な相手と良い関係を続けていくための会話のコツをいくつかご紹介します。