人に嫌われない話し方にはどんな特徴があるのか。心理研究家の津田秀樹さんは「相手の気持ちを不快にさせる会話には、人を傷つける『言葉のトゲ』がたくさん含まれている。極端語や悪意の比喩は使わないほうがいい」という――。
※本稿は、津田秀樹、西村鋭介『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』(アスコム)の一部を再編集したものです。
円満な人間関係に欠かせない言葉の使い方、選び方
「そんなつもりはなかったのに、相手を怒らせてしまった」
「周りの人となかなかうまく関係が築けない」
こんなコミュニケーションの悩みを抱えている人は、多いのではないでしょうか。
言葉は本当にこわいもので、一度発してしまったら取り消すことはできません。
ちょっとしたひと言で職場、家庭、友人などとの人間関係を壊してしまい、取り返しのつかないことになる場合もあります。職場などでは、不用意な発言がハラスメントになってしまう可能性もあります。
自分の話し方や言い方を客観的に見ることはあまりないので、無意識に人を傷つける口癖が習慣になってしまっていて、なんで自分は周りの人とうまく関係が築けないんだろうとひとりで悩んでしまうケースも多いです。
そんなつもりじゃなかったのに、誰かから嫌われたり恨まれたりしてしまうのは本当に損ですし、もったいないことです。
言葉で人を傷つけ、嫌な思いをさせてしまう人と、言葉で人を明るい気持ちにさせたり、好感を持ってもらえる人の違いは「言葉の使い方・選び方」にあります。
相手に嫌な思いをさせてしまうような会話には、人を傷つける「言葉のトゲ」がたくさん含まれていることが多いです。そのトゲをなくし、言葉を柔らかくすることができれば、同じことを伝えるのでも、相手の受け取り方はまったく違うものになります。
今回は拙著『会話の9割は「言いかえ力」でうまくいく』(アスコム)より、言葉のトゲを抜き、「損する会話」を「好かれる会話」に変えるコツをいくつかご紹介します。