原発事故に対応できる組織がいまだに存在しない

2024年11月15日、東北電力の女川おながわ原子力発電所2号機が発電を再開。一抹の不安はあるが、今回の再稼働は評価したい。ただし、条件付きだ。

原子力発電所
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女川原発2号機は、定期検査後の原子炉起動作業中に東日本大震災が発生したことから、先日まで冷温停止していた。同じ太平洋岸に立つ、東京電力の福島第一原発は、地震で外部電源が壊れて非常用発電に切り替えたが、水冷式のディーゼル発電機が地下にあり、津波で水没、事故につながった。一方、女川にも最大約13メートルの津波がやってきたが、女川原発の外部電源は無事であり、海抜13.8メートルの土地に立っていたことから津波での水没も辛うじて免れた。

その後、東北電力は新規制基準を踏まえ、海抜29メートルの防潮堤を設置。20年2月には原子力規制委員会が原子炉設置変更を許可。震災前の定期検査入りから約14年ぶりの再稼働だ。

もともと東日本大震災の揺れや津波にも耐えたこと、そしてその後の安全対策を考えても、設備面での安全はほぼ問題ない。あえて不安点をあげるなら、14年ぶりの発電になることだ。

原発は1基で約100万〜200万世帯に電力を供給できる巨大システムだ。このようなものを、長い間放置していた後に急に動かすと、想定外の問題が発生する可能性が大いにある。長い間、放置した車を動かすのと同じで、どこかに不具合が発生してもおかしくない。新規制基準において安全性が確認されたとしても、絶対にガタが出ないとも言い切れない。何か問題があった場合を想定し、あやしいときにはすぐ止めるという運用をすべきだ。

課題は、問題があった場合の政府の組織的な対応だ。実は日本政府には原発事故発生時に十分に危機対応する組織がない。住民の避難など、地方公共団体では対応できないことも多いため、政府に危機対応組織を置くべきだ。