身寄りのない人が病院や施設で亡くなったとき、費用は誰が払うのか。遺体は誰が引き取るのか。「老後ひとり難民」の実態を専門家に聞いた──。
毛布を膝に掛けて座る高齢者
写真=iStock.com/Kayoko Hayashi
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貯金1200万円があるのに生活保護を申請したワケ

都内在住82歳の男性Aさんは、2年前に妻を亡くした。妻は晩年、介護が必要な身体になっており、亡くなるまでの数年、介護保険サービスを受けながら自宅で過ごしていた。介護保険サービスの手が届かない、日常の細々したことはAさんが支えた。

当時、Aさんの妻を担当していたケアマネジャーはこう話す。