質の良い睡眠をとって免疫力を高めるにはどうすればいいのか。管理栄養士の森由香子氏は「寝る前の飲み物選びが大切だ。例えば、ホットミルクは睡眠の質を低下させるので避けるべきだ」という――。

※本稿は、森由香子『免疫力は食事が9割』(青春新書)の一部を再編集したものです。

ホットミルク
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睡眠時間が短いと風邪にかかりやすい

免疫力を高めるために、質の良い睡眠をしっかりとる必要があることは、改めて言うまでもないでしょう。

私たちは、睡眠中、日中の活動で疲れた脳とからだを休め、健康維持に欠かせないさまざまなホルモンを分泌し、傷ついた細胞を修復しています。睡眠の質や時間が十分でないと、からだの組織はどんどん疲れ、免疫力は低下してしまいます。

実際、睡眠時間が7時間未満の人は、8時間以上の人に比べて、約3倍も風邪にかかりやすかったとか、眠りの質が良い人ほど、風邪の発症率が低下していたなど、睡眠と免疫の密接な関係を裏付ける報告がいろいろあります。

問題は、どうすれば質の良い睡眠をとれるかですが、実はここに、食事や飲み物が大きくかかわっています。

睡眠に影響を与えてしまう飲み物といえば、コーヒーを思い浮かべる方は多いでしょう。確かに、コーヒーや紅茶、お茶などに含まれているカフェインは覚醒作用があるため、夜飲むと、眠れなくなる可能性があります。

でも、実はもうひとつ、睡眠のために注意しなくてはならない飲み物があります。ビール、日本酒、ワイン、ウイスキーなどのアルコール飲料です。