正しいことを言っているのに、相手が動いてくれない。そんな悩みをもったことはないだろうか。「話し方」の専門家である三輪開人氏は「仮に犬が好きなら、猫好きの人に犬の魅力をどう伝えるか。9割以上の人がこの伝え方を間違えている」という――。
幸せな若い黄金の取得犬とかわいい混合品種ジンジャー猫の下に居心地のよいタータンチェック柄。動物は寒い冬の天候で黒と白の毛布の下で温めます。ペットの友情。
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「猫派」に犬の魅力を伝えても心は動かない

「僕は正しいことを言っているのに、なんで動いてくれないんだ」――。

私は、仕事でも私生活でも、長い間ずっとこう悩んできました。上司と意見が衝突して仕事が進まない、妻と価値観の相違でけんかになる。

もう、もめたくない。

いつもそう思っているのに、自分が正しいと思う意見を伝えると、相手が不機嫌になって対立が生まれてしまうのです。

身近な例だと「犬派VS猫派」という違い。

犬と猫、あなたはどちらが好きですか。仮に犬が好きなら、猫好きの人に犬の魅力をどう伝えますか。

実は、9割以上の人がこの伝え方を間違います。猫派の人に向けて、いくら犬の魅力を伝えても、それでは心が動きません。

本記事で紹介するのは、意見が対立した時に使える話し方です。もう、誰かともめたくない、けんかしたくないという人は、ぜひ参考にしてください。

ダメな伝え方と良い伝え方を合わせて紹介しますので、どちらが自分の伝え方に似ているかぜひチェックしてみてください。

「ダメな伝え方」と「良い伝え方」の具体例

「犬派と猫派」はよく意見が対立するテーマです。

実際にペットを飼っている人なら、よく議論にしていると思いますし、ペットを飼ったことのない人でも意見が分かれるところでしょう。

犬と猫、あなたはどちらが好きですか。仮に犬が好きなら、猫好きの人に犬の魅力をどう伝えたら良いでしょうか。

ここからダメな伝え方と良い伝え方の例を紹介します。自分の伝え方がどちらに近いか、ぜひチェックしてみてください。

<ダメな伝え方>
「あなたは猫が好きだと聞いたのですが、犬もとっても魅力的なんですよ。
犬の魅力は忠実で人懐っこいところです。先日、実家に戻ったら、尻尾をふって近づいてくれて、本当にかわいいと思いました。散歩が面倒に感じるかもしれませんが、実際には気分転換にもなりますし、散歩していたら自然とダイエットもできます。やっぱり、猫よりも犬の方が、魅力的じゃないですか?」
<良い伝え方>
「犬って結構、猫と似ていますよね。うちの犬なんか本当に気まぐれで、でも、そんな自分勝手なところがかわいいんです。最近、猫と犬を一緒に飼う人も増えているようですね。それぞれに違った良さがあって、家族の輪も広がる。猫だけではなくて、犬もいる暮らしって、ちょっといいと思いませんか」