相手がうれしい言葉を選んでいるかどうか
ダメな例でも、犬の魅力を論理的に伝えています。しかし猫好きにとっては、猫を否定されたような気がしてしまいます。そんな論理は、猫派の人は受け入れにくく、それ以降の言葉は、きっと耳にも入ってこないでしょう。
一方で良い例は、最初のひと言が決定的に違います。「猫と犬が似ている」と伝えて自分が猫派と対立するつもりはないことをハッキリと伝えています。
どちらの例も犬の魅力を伝えていますが、相手の立場に立って、相手がうれしい言葉を選んでいるかどうかで大きな差が生まれているのです。
「なんだ、それだけの話か」と思うかもしれません。しかし意外と、仕事でもプライベートでも、実践できていない人は多いのではないでしょうか。
違う意見を持つ相手に、その裏側にどんな背景があるのかとしっかりと考えるだけで、意見の対立や口論は少なくなるはずです。
「相手の立場をしっかり考え抜き、相手が共感できる言葉を選ぶ」
これが1割の人しか実践できていない、相手の心を動かす話し方のコツです。
ロジックではなく、共感で人は動く
意見の対立は、僕たちの周りに無数にあります。家族や恋人との何気ない会話や、上司や同僚との会議、得意先との営業トークでも、同じような意見の対立や衝突は起こります。
「僕は正しいことを言っているのに、なんで動いてくれないんだ」
僕がかつて、相手の心を動かせなかったのは、ロジックばかり追い求めていたから。強さや正しさだけで、人の行動を変えることはできません。1%でも違和感や反感を覚えたら、行動したくなくなる。それが人間です。
行動を変えてもらうには、聞き手に100%共感してもらうこと。そのためには相手の立場や考えにきちんと共感し、相手に共感してもらうために自身の弱さや失敗を打ち明けることも時には必要です。
そして僕は数え切れないほどの失敗を重ねて、ついに「共感」で相手を動かす方法を見つけ出しました。それを一冊にまとめたのが『100%共感プレゼン』です。
ロジックではなく、共感で人は動く。もし意見の対立する相手を目の前にしたときは、一度深呼吸して、「共感」の二文字を頭に思い浮かべてください。そして、より詳しく知りたい場合には、『100%共感プレゼン』を参考にしていただけると幸いです。
それだけで、きっとあなたの未来はきっと変わるはずです。