占いや観相学ではない「相貌心理学」とは何か?
カバーや帯に女性著者の写真が載った本の多いこと。そういう写真はおしなべて知的美人風だ。この本は知的なビジンが書いているんですよ、さあいかがですというあざとい付加価値(筆者の僻みである)を乗せてその本は売られ、買われていくのである。人は顔じゃないぞ心だ、などと言ってみたところで、それほどに顔が訴え、あるいは囁きかけるものは大きい。
この本のタイトルだって『人は顔を見れば99%わかる』と断言しているではないか。99%もわかっちゃうのである。やだ困る。かつて自著タイトルで『女子の生き様は顔に出る』とぶち上げた私としては看過できぬ。だからこそ、この本の帯に掲載された著者「1億人以上の分析に基づくフランス生まれの“顔”の心理学」を紹介する「日本人初の相貌心理学教授」のご尊顔が、決してステレオタイプなお若い美人なんかではないところに、内容への揺るがぬ自信を感じられる一冊である。
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