日本では「猫を飼う」のは高齢世帯が多いが…

中国で猫ブームが巻き起こっている。2019年に発行された「中国ペット業界白書」によると、中国で飼われている猫は約4064万匹と過去最高で、前年比8.6%増だった。日本も猫ブームだが、日本では比較的高齢の2人以上の世帯で飼っていることが多いのに対し、中国では20代の若者が突出して多いという特徴がある。なぜ、中国の若者は猫を飼うのか?

緑の目をしたかわいい家猫の頭を、飼い主がそっと包んでいる
写真=iStock.com/undefined undefined
※写真はイメージです

「仕事から帰ってきてこの子たち(猫)の顔を見ると、疲れが吹き飛びますねー。癒やされて、つい顔が緩んじゃうんです」

広東省深圳市に住む25歳の女性は2年前に猫を飼い始めた。友人から譲り受けたという。コロナ禍の中にあった今年4月にも上司の家で生まれたばかりの猫をもらってきた。種類はどちらも「中華田園猫(チョンフォア ティエンユエンマオ)」だという。調べてみると、日本の三毛猫やトラ猫のように中国固有の猫のようだ。「世界で最もネズミを捕獲する猫」としても有名だという。

一人で2匹の世話をするのは大変だろうと思うが、本人は「全然苦にならない。猫がいる生活は楽しいです」とイキイキとした様子。SNSを見ている限り、彼女の投稿の3分の1は飼い猫の動画や写真で、猫が心の支えになっていることがよくわかる。