巷には多くの美容情報があふれているが、医師の目から見ると懐疑的なものが少なくない。美容外科医の上原恵理氏は、「例えば、小顔マッサージはやればやるほど将来のたるみを作る。そもそも、マッサージでは小顔にならない」という――。
※本稿は、上原恵理『さわらない美容』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
理想は「さわるな・こするな・動かすな」
「最近、肌の調子が悪い」「肌の曲がり角きてない!? これが老化ってやつ!?」――そんなとき、こんな美容法に手を出してませんか?
・小顔マッサージ
・小顔体操
・洗顔ブラシ
・超・長時間の毎日フェイスパック
・小顔体操
・洗顔ブラシ
・超・長時間の毎日フェイスパック
「全部やっています!」という方。残念ながら、これらはすべて、肌にとってはNG行為。すぐやめましょう。長期的に、肌を劣化させてしまいます。
ちまたに広まっているスキンケアは、とにかく肌にさわりすぎ。クルクルゴシゴシと皿を洗うがごとく洗顔したり、顔に何種類もの化粧品を塗りたくったり。有効成分を浸透させるべく、手の平でペタペタとずっと押し込んだり、すり込んだり。
でもね、肌にさわればさわるほど、ダメージを与え続けています。私が医師として求める理想は「さわるな・こするな・動かすな」。目指すべきは「肌接触度ゼロ」です。
「でも効果があるから売られていたり、おすすめされていたりするんじゃないんですか?」
そう思われるかもしれません。いまは雑誌やインターネットなどで、いろんな情報がヒットしますし、憧れのモデルやタレントさんが紹介する美容法をすぐマネできてしまいます。
でも実は、そういうものが、医学の世界ではきちんと「意味がない」って研究結果が出ていて、医師の間では常識だったりするんです。