ノートに縦に2本の線を引き、ページを3つに分ける
ゴーゴリの戯曲『検察官』の中に、「自分の顔が曲がっているのに、鏡を責めて何になろう」という警句が出てきます。人から欠点を指摘されて怒り出すのは、鏡を見て、「なぜおれの顔が曲がっているんだ!」と責めるようなもの。何を指摘されても、笑顔で受け流しましょう。
もしあなたが「自分の短所を直さなければ」と真剣に考えているのであれば、ノートを使って改善方法を考えてみるのも一法でしょう。ノートに縦に2本の線を引き、ページを3つに分けて、自分の長所、短所、短所の改善法を考えて書き込みます。「頭にきたと思ったら、こめかみに手を触れて5秒間だけがまんしてみる」など、具体的な対策を考え、ノートに列挙して、実践してみましょう。
米独立の父ベンジャミン・フランクリンが自らを戒め、守るべき徳目をチェックリストにした「フランクリンの13徳」(『フランクリン自伝』所収)をもとに、自分の行動を振り返るのもよい方法です。フランクリンは節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲の13項目をあげましたが、全部真似る必要はありません。自分なりの項目を立てて、自らを省みるようにするといいでしょう。
▼自己診断の結果を人に見せて、自分に見えない短所を知る
(構成=久保田正志 撮影=永井 浩)