先日、講演に来てくださった方から「毎月10冊は本を読んでいるのですが、何も頭に入りません。なぜでしょう」と尋ねられました。「どんな本を読んでいるのですか?」と聞き返したら、「上司に勧められたり、渡されたりした本です」というので、「興味のない本はすぐに処分して、自分が好きな本だけ読めばいいのです」と答えました。「好きこそものの上手なれ」です。

――でも「これ、面白いよ」って上司から渡されたら、読まないわけにはいきませんよね。

それはパワハラ以外の何ものでもありません。部下に苦痛を与え、本嫌いにする行為です。同じ人生観や価値観を持っている人から勧められた本でない限り、自分の心には響きづらいと思います。

(構成=八村晃代 撮影=市来朋久)
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