マツコ憤慨!? LGBTへの“セクハラ”横行

性的少数者の保護に関する規定が何もなかった日本でもようやく政府が重い腰を上げ始めた。

そのひとつが6月27日に決まった。

男女雇用機会均等法11条に基づく「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき処置についての指針」、通称「セクハラ指針」に「性的指向・性自認に関するいじめ・嫌がらせ等」が盛り込まれたことだ(施行は2017年1月1日)。

性的少数者を表すLGBTとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障害者を含む)の頭文字を取った言葉だ。

国連などでは、

・ 性的指向:人の恋愛感情や性的関心がいずれかに向かうかの指向
・ 性自認:自分がどの性別にあるのか、その人が自認する性別

を主な要素としている。

欧米では人種、国籍、性別などと並んで多様な価値観、文化を包摂するダイバーシティマネジメントのひとつとして捉えられている。

だが、最大の問題は職場でのLGBTに対する認知度が低いことだ。

電通ダイバーシティ・ラボが全国約7万人を対象にした調査結果では、自分が性的少数者であると認識している人は7.6%(約13人に1人)だという。

人種・民族を問わず左利きの人は10%いると言われるが、それをイメージすると身近に存在することがわかる。

従業員1万人規模の製造業であれば、性的少数者の数は1つの工場の従業員規模に匹敵する。タレントのマツコ・デラックス氏などがメディアにも頻繁に登場し、LGBT全体の認知度は高まっている。

しかし、性的少数者が自分の身近に多く存在していることをほとんどの人が認識していないのではないだろうか。