あなたの周りにすぐキレる人はいませんか? 彼らはなぜ、感情をコントロールできないのか。彼らの怒りを抑える何かよい方法はないものだろうか。3人の専門家が答えてくれた。
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自分が「キレやすくなっているな」と感じている人は、キレないためにどのような対策をとればいいのか。
まず、「前頭前野の未発達」について。
「残念ながら、前頭前野は大人になってからは育ちません」と聖路加国際病院精神腫瘍科部長の保坂隆氏が語るように、仮にこれが原因だとしても、大人になってから前頭前野を発達させることは、あきらめるしかないようだ。
だが残りの2つ、「セロトニンの不足」と「血糖値の乱高下」については、簡単な対策があるというのだ。
まず、セロトニンの不足を補う方法だが、東邦大学名誉教授の有田秀穂氏によると、太陽の光を浴びる、歩く、走るなどリズム性の運動をすることや、グルーミングといって、人と話したりスキンシップをしたりすることで、セロトニン神経が活性化するという。
したがって、朝早く起きて日の光を浴びながらウオーキングをしたり走ったり、人とおしゃべりをするような生活をしていれば、セロトニンが正常に分泌されるようになり、仮にカッとなるようなことがあっても「まあ、いいか」と切り替えられるようになるのだ。
朝早く起きて日の光を浴びながらウオーキングやランニング、といった余裕がない忙しい人でも、昼休みに外へ出て日光を浴びる、同僚とおしゃべりをする、帰りに仲間と一杯ひっかける、家族と団欒するなどの習慣を取り入れれば、セロトニンの分泌が増える。