最後に、いくらわが子が欲しがっても、甘いものは控えめにすることをお勧めしたい。脳内伝達物質といわれるホルモンはビタミンB群からできていて、これは甘いものを摂ったとき糖質代謝のために使われてしまうからだ。

「昔よりも甘いものを手軽に食べている子供たちは、ホルモンが出にくくなっているからやる気も集中力も出ない。それなのに無理に勉強させられるから、疲れてキレやすくなる」(黒川氏)

結果よりプロセスを評価する、規則正しい生活をさせる、甘いものを控えめに、の3つを実行すれば、わが子もキレにくくなりそうだ。

有田秀穂
東邦大学名誉教授。セロトニンDojo代表。
1948年生まれ。東京大学医学部卒業。東邦大学医学部統合生理学で坐禅とセロトニン神経・前頭前野について研究、2013年より現職。著書に『脳からストレスを消す技術』ほか。
 
黒川伊保子
脳科学コメンテーター。感性リサーチ代表取締役。
1959年生まれ。83年奈良女子大学理学部物理学科卒。富士通ソーシアルサイエンスラボラトリで人工知能の研究開発に従事。2003年より現職。著書に『英雄の書』ほか。
 
保坂隆
聖路加国際病院精神腫瘍科部長。
1977年慶應義塾大学医学部卒業。2003年東海大学医学部精神科学教授。10年同大を退職し、聖路加国際病院精神腫瘍科医長、13年より現職。著書に『平常心―人間関係で疲れないコツ』ほか。
(大沢尚芳=撮影)
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