自動車業界は、ここ数年好業績に沸いていた。要因は大きく3つ。海外では北米、中国市場が非常に好調だったこと。縮小傾向にある国内市場も、消費増税の駆け込み需要やエコカー減税などの優遇制度策などが下支えとなったこと。最後の1つは円安効果だ。
しかし、2016年に入り潮目が変わった。大きく伸びていた中国市場は、足元の数字こそ悪くはないが、先行きに不透明感が出てきた。北米市場も利上げによってローン金利が上がれば、悪影響は避けられない。国内も、17年に消費増税があるとはいえ、前回の増税から間も短く、駆け込み需要はさほど期待できない。為替は、急激に円高に振れている。

対応する各社も大きく動きにくい状況にある。トヨタも販売台数はこれ以上伸ばすことは容易ではなく、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)などによる開発の効率化やコストダウンで商品力を高め、収益構造をさらに改善しようとしている。その他メーカーも、名前こそ違うが、取り組みとしては近いものを進めている。
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(構成=衣谷 康)

