為替の変動によって利益が得られる外貨投資。中でも手軽で初心者にもなじみやすい商品に「外貨建てMMF」がある。
外貨建てMMFは、円を米ドルや豪ドルなどの外貨に替えて投資するもので、資金は外貨建ての安全性の高い短期金融商品などで運用される。得られたリターンが投資家に分配される仕組み。円高のときに投資し、円安が進んだ段階で解約すれば、為替差益も得られる。1ドル100円のときに投資し、1ドル110円のタイミングで解約すれば、1ドル当たり10円の為替差益が得られるのだ。とくに為替差益が非課税であり、税を課せられることなく、丸々手にできるのも魅力である。
しかし、それも今年限りのこと。2013年度の税制改正で来年、16年1月から為替差益にも課税されることになった。具体的にはこれまで非課税だった為替差益が、20.315%の申告分離課税になる。10万円の為替差益を得た場合、今年中なら非課税、来年からは約2万円が税金になるのだ。
では、現在、外貨建てMMFに投資している人はどうしたらいいか。
円高のときに投資した人は、円安のタイミングを狙って今年中に解約することをお勧めする。今年中なら非課税で為替差益を手にできるからだ。