商談、度重なる会議、毎日のように続く会食。忙しさに加え、その肩には重いプレッシャーがのしかかる。社長たちはどうやって、心身をリフレッシュしているのか。

私は大の凝り性で、昔からいろいろなことをやってきました。最近凝っているのはゴルフ、そしてカントリー音楽のベース演奏です。

学生時代は音楽サークルに入っていたのでコードを弾くくらいはできましたが、あの頃は誰でも少しはギターを弾いた時代です。サークルは遊びの会でした。

大和証券グループ本社会長 鈴木茂晴氏

この年になって再び楽器を手に取ったきっかけは、何かの拍子に妻がギターを弾いたらとても上手かったことです。小さい頃に練習していたんですね。それで「凄いじゃないか。俺も伴奏しよう」と2人で遊ぶようになり、そのうちに学生時代の仲間から「一緒にやってみないか」と声がかかりました。

平日は夜に30分ほど、週末はゴルフの後にベースに触り、月に1回ライブハウスで仲間と演奏しています。「みんなに追いつかなければ」と一生懸命練習したり、「このパートはこんなふうに弾いてみよう」と工夫したり、演奏する楽しみはたくさんあります。

自分が嫌なことをやっているときは1分でさえ非常に長く感じますが、好きなことをやっているとすぐに時間は過ぎていき、1時間が1分くらいに感じます。やはりいかに楽しく過ごすかが大切で、それは人間の幸福そのものであると思います。

どんなに能力が高くても、どんなにお金を持っていても、「幸せな気持ちでいる習慣」がなかったら絶対に幸せにはなれない。よく社員にはそう伝えています。