規制産業は強いという事実
もともと、電気・ガスは、産業別でみて賃金水準の高い業界です。
厚生労働省の調査でも、「金融・保険」や「情報通信」を抑えて、トップとなっています。電力各社が年収カットを行っている中での調査だけに、なおさら目立ちます。
電力・ガス会社は、長らく自由競争とは対極にある規制産業の代表例でした。地域を寡占状態に置き、新規企業の参入を法律や行政の許認可により極力抑えることで、確実に利益が上がる状態を長らく維持してきたのです。
今後、電力・ガスの自由化により、参入企業が増えれば、一定の競争効果は生まれるでしょう。震災以降、電力会社も、従来のように超安定企業であり続けることは困難となりました。
しかしながら、東電の年収底打ちを見る限り、「やはり規制産業は強い」と思わざるを得ません。
ちなみに、日本のサラリーマンの平均年収は480万円程度(厚生労働省調査)、上場企業に限定しても580万円程度です。