「ワンワードで」と言われても、それがわからなくて……

【中原】1日100件営業電話をかけていたときの上司は、怖かったですか?

【Eさん】はい。外面はよくてニコニコしているのですが、社員から陰で「インテリヤクザ」と呼ばれていました。とにかくガンガン詰めてくるんです。論理的でないことも多いのですが、全国大会出場の体育会系なので、とても言い返せない……。

【中原】どんなふうに詰められるの?

【Eさん】成果が出ない、仕事が遅い、となると、「部署全員にロープレをお願いしろ」「スケジュール管理の仕方をきいてこい」とか言いだすのです。

【中原】確かに、理不尽ですね……。Cさんの上司は?

【Cさん】直属の上司はアタリですが、支店長はハズレです。営業経験があまりなく、みんなに「この数字を達成しろ!」と言う割に、自分は席に座ってたまに寝ているんです。よく「眠眠打破」を飲んでいるのを見かけます。

【中原】それではヤル気を喪失しますね。Aさんの上司はどうですか?

【Aさん】僕は大ハズレでしたね。初めて配属された部署に行ったときのことが忘れられません。フロア全体が明るいのに、僕の配属先のチームだけがどんよりと暗いんです。「なにか変だな」と思いながら過ごしているうち、隣の同期から「おまえのチームはヤバいらしい」と。部長と課長が体育会系のものすごく厳しい人たちで、部員は全員中途。僕が入る前に4人がストレスで辞めていたんです。

【中原】どのくらい厳しいんですか?

【Aさん】椅子を蹴られたり、「馬鹿野郎!」と殴られたり……。夜や週末でも電話で仕事をふられたり。寝ても覚めても上司の顔が頭から離れず、2回、急性胃腸炎になりました。

【中原】よく耐えましたね……。

【Aさん】もう何回辞めようと思ったことか。結局、その2人はパワハラが問題になり、2年目に異動になりました。今は天使のような上司です!