安倍晋三首相が今国会での成立を明言する安保関連法案だが、船田元氏こそが議論活性化の立役者だ。衆院憲法審査会で党の筆頭幹事を務めるが、参考人質疑で推薦した学者が、この法案を憲法違反だとバッサリ。驚いた党幹部から「人選に配慮がない」と集中攻撃。本人は「ミスだった」と反省するが、反対世論を惹起した。党内にも慎重論はある。「必ず死者が出る。国民がまず犠牲になる点を首相は誤魔化している」という指摘も。こうした批判を表面化させようと、あえて「違憲論者」を出したという陰謀説もある。
衆議院議員 船田 元(AFLO=写真)
1979年、当時史上最年少の25歳で衆院初当選。田中派の実力者、小沢一郎氏の側近として活躍し、92年にはすでに閣僚も経験済み。自民党のホープだったが93年、小沢一郎氏らと離党。その後、97年復党するも、不倫騒動で2000年に落選。03年に国政に復帰したが、すでに小泉・安倍時代。かつてのホープが鳴かず飛ばずで、忸怩たる思いもあるだろう。政治路線も安倍首相とは相容れない。国家主義の押しつけを嫌い、国民の幸福をまず尊重する。
BS日テレの番組で陰謀説を問われ、きっぱり否定したが、「(違憲論を)説得できるだけの理論が政府与党に求められている」と真っ当なご意見だ。ところが、自民党からは世論の反対をマスコミのせいにして「懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけてほしい」などと見識なき意見が出る始末。「一強自民」の化けの皮がはがれつつあるのも船田氏の功績か。
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