休憩時間は5分程度で十分とのことだが、どのタイミングで取るのがベストなのか。


休憩はどのタイミングでとるべきか?

「1つの仕事を終えて、他の仕事に向かう前などキリのいいときに取ればいいでしょう」

という西多さんに対して、佐々木さんからは逆の答えが返ってきた。

「作業がはかどっているときこそ、休憩に最適です。ノッているときは、すぐに仕事モードに戻れますから」

もっとも、仕事の内容によっては、「あえて休憩を取る必要なし」という点で両人の意見は一致している。その理由は西多さんはこう話す。

「ヘタに休むとするべきことを忘れたり、勘が鈍ったりしがちです。私の仕事で言うと医学論文の執筆は、休憩せずに一気に書いたほうが結果的に早く仕上がりますね」

いろいろ試してみるのも一興か。

西多 昌規(にしだ・まさき)
精神科医・医学博士
自治医科大学精神医学教室講師。1970年、石川県生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、国立精神・神経医療研究センター、ハーバード・メディカル・スクール研究員を経て現職。
 
佐々木 正悟(ささき・しょうご)
心理学ジャーナリスト
1973年、北海道生まれ。獨協大学卒業後、ドコモサービス勤務を経て、米・アヴィラ大学心理学科卒業、ネバダ州立大学リノ校・実験心理学博士課程に移籍。2005年帰国。専門は認知心理学。
(撮影=向井渉、宇佐見利明)
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