脱サラ農家、危険な介護職、まだまだ安泰な弁護士……混迷する日本でも通用する仕事のカタチを徹底ルポで大検証!
しぶとく生き残ったのは外資系企業の社員だ。リーマンショックの影響を受けて、外資系企業の日本支社はすぐに整理の対象となってきた。しかし、リーマンショックからほぼ2年、再び人員を拡大してきている外資系も少なくない。新卒でも30万円を超える給料を得られることも多い業界ではあるが、生き残れるかどうかはあくまでも個人の実力次第だ。
昨年の年収が1800万円を超えたという、20代外資系金融マン・石村祐司さん(仮名)は自信に満ちた口調で語る。
「我々の業界は年俸制です。何が欲しいかは個人の交渉にかかっています。しっかりと利益を出したうえで、役職が欲しい人は役職を要求するし、給与が欲しい人は高額な年俸を要求する。上司よりも給料がいい社員はザラにいますよ。
我々は日本の法律を徹底的に勉強して、法律の抜け道的な方法を駆使して顧客の利益に結びつけています。まだまだ稼げる余地は十二分にあります」
腕一本で高額な給料を稼ぎ出す外資系社員の貪欲さは依然として衰えてはいない。彼らのサバイバル能力は不況下においても抜群の強さを発揮している。
国内企業でも手詰まり感がある国内市場だけでなく生き残りをかけて組織を挙げた海外市場への大胆な展開に出ようとしている事例も出てきた。
「私、真面目な三木谷(浩史)社長に怒られたくないので、あんまり話してはいけない内容かもしれませんが……」