学校裏サイトに子供の悪口が書かれていたら―水口 翼

駆け込み寺は「サイバー犯罪対策センター」

親が「バレてるよ」「先生や親が見てるらしいよ」と書き込むべし
サイブリッジ社長 水口 翼
1982年、東京都生まれ。青山学院大学経済学部在学中に起業し、2004年、ウェブインテグレーションを手がける現在の会社を設立。2児の父でもある。

「2年女子で一番ウザいのは◯◯」「3年○組○番の人、死ねばいいのに」「○○は援交してる」。さらに、売春相手を求める人物になりすましての電話番号や実名の公開……。

学校裏サイトは生徒や卒業生が管理するネット上の掲示板やブログですが、案外、他愛ない生徒間の情報交換など健全な使われ方が大半なのです。しかし、その一方で、誹謗中傷の被害を受ける子供も増加しています。冒頭に書かれてある言葉は、私が学校裏サイトで実際に目にした書き込みです。いじめの温床や自殺、凶悪な事件につながるケースも少なくありません。2004年に長崎県佐世保市でネット上の書き込みが原因で小六の女児が同級生をナイフで切りつけ、死亡させた事件も記憶に新しいところです。

ウェブ制作・運営をしている当社は、08年夏、「学校裏サイトチェッカー」というサイトを開設しました。現在、日本全国の約5000の学校裏サイトを登録しており（閲覧者からの申請で順次登録数が増加中）、学校名や地域名で裏サイトを検索できる仕組みです。検索結果にはサイト名のほか、サイトの閲覧制限の有無、携帯電話からのアクセスの可否といった情報も表示します。主にアクセスいただくのは学校関係者や保護者、教育委員会の方々などです。