がんは不治の病ではない。研究の現場を訪ね歩くと、そう感じる。アプローチは1つではない。治療法はあらゆる角度から進化している。研究者たちのほとばしる熱意を感じてほしい──。
「神の手」のかわりにロボットが活躍
米国Intuitive Surgical社製「da Vinci S HD Surgical System」の手術のイメージ写真
2012年4月、ロボット支援下内視鏡手術(以下、ロボット手術)が保険適用となった。対象疾患は前立腺がん。手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」の母国である米国では、すでに前立腺がん全摘術の8割以上がロボット支援下で行われている。日本でも開腹手術や腹腔鏡手術に代わる日はそう遠くないだろう。
ロボット手術の利点は、執刀医の手指の動きを正確になぞるロボットアームと、患部を見渡す2つのカメラにある。一般の内視鏡手術では1つのカメラによる平面の画像で、画面は鏡像(左右逆)になる。ロボット手術では、人間の視覚と同じ正対での3D画像。最大15倍にズームアップすることもできる。
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