仕事の専門分野でなくても、一流のビジネスマンになるために学んでおきたいことがある。
各界の第一人者たちが長く読み継がれる入門書を厳選してくれた。
KDDI総研リサーチフェロー 小林雅一氏

インターネットの発達により社会システムの大きな変革が起きている。『レイヤー化する世界』によれば、今後は先進国・周辺国といった区別が無意味になり、雇用や富が世界中に分散していく。そうした「レイヤー化」の主役はアップルやグーグル、アマゾンといった「超国籍企業」だ。

アップルはいまやiPhoneの競争力を武器に、製造業どころか流通、携帯キャリアなどさまざまな産業を支配する。その威力は絶大で、製造業では日本の「匠の技」をあっという間に呑み込み、海外へ移植することで日本企業の競争力を奪いつつあると『アップル帝国の正体』は暴く。ただ、そのアップルも絶対的なリーダーを失ったために、有能な人材や百出するアイデアをもてあましぎみの印象がある。一方、創業者が健在なグーグルやアマゾンはなお進化を続け、主役であり続けるだろう。

(面澤淳市=構成 的野弘路=撮影)
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