大会賞金総額10億円──サッカーやテニスの話ではない。実はこれはエレクトロニック・スポーツ(以下、eスポーツ)のある世界大会の実態だ。
eスポーツとは、コンピューターゲームやビデオゲームで行われる競技のこと。PCを使って世界中にネットワークを構築して競技するもので、1990年代、通信インフラが世界的に整ってきたことを機に発展。現在、日本とアフリカを除く地域で、大手のスポンサーがつくプロ大会が開催されるようになっている。
発売元による世界大会で数億円の賞金が出るタイトルもいくつかある。また、米EAスポーツのサッカーゲーム・FIFAシリーズの大会優勝者はFIFAバロンドール式典で表彰されるほどの権威が与えられる。
日本での認知度が低いことについて、日本eスポーツエージェンシー代表取締役・筧誠一郎氏はこう語る。
「海外においてゲームは“競技”の一つとされているが、日本では任天堂ほかの勢力が強く、いまだにファミリー向けの“遊び”として捉えられている」
eスポーツの代表的なタイトルである米ライオット・ゲームズの「リーグ・オブ・レジェンズ」(アカウント数7500万)が年度内に日本に上陸するという噂もある。潮目が変わるのは今年だろう。