第一歩は安否確認の環境を整えること

少し古いデータになるが、家族の介護・看護を理由に離職する人は、2006年10月からの1年間で約14万4800人に達したという。その後の統計データは明らかになっていないが、その数は15万人を突破しているだろう。働き盛りの男性が仕事を辞めるケースも多い。

一般的に、介護が本当に必要になるのは80代後半であることから計算すると、その子供の年齢は50代後半に差しかかったあたり。親の「老い」の問題は、ひとつ間違うと、子供世代の人生を狂わせる危険をはらんでいるのだ。