変わらなければ生き残れない

オランダのフィリップスといえば、かつて松下幸之助も崇めたヨーロッパの家電のチャンピオンのような企業だ。しかし、同社も家電事業を大幅に整理して事業を再編し、今また収益を大きく回復してきている。

アメリカのGEにしても、日本のメーカーに食われて家電を失っていく過程で、さまざまな事業に手を出した。航空機のエンジンやエンジニアリングプラスチックなども始めたし、放送局を買収したり、金融を始めたり、ひと頃、鉱山(現BHPビリトン)を買ったこともある。この30年間でドラスティックな事業再編を行って事業のポートフォリオを変えてきた。「変わらなければ生き残れない」からだ。

彼らがどれだけ七転八倒して、自らを変えてきたか、日本の経営者、なかんずくソニーはもっと勉強したほうがいい。

(小川 剛=構成)
【関連記事】
ソニーショックから10年。「復活」は本物か
サムスン電子と心中か? 韓国経済の暗雲
「独裁者」ゴーン退任こそ、日産飛躍のベストシナリオだった
ソニー、パナ、シャープ 増収増益のウソ
なぜ日本の家電メーカーは愛されないのか?