終身保険はお宝保険の公算大
確かに見直しによって医療保障はなくなる。しかし、終身保険にかなりお金が貯まっているため、必要なときには終身保険を減額し、解約返戻金を医療費に充てる“裏ワザ”を活用することもできる。50代が加入している終身保険は、貯蓄性が高い“お宝保険”であるケースがほとんど。これを残しておけば医療費の心配はなく、新たに医療保険に加入する必要はないだろう。
50代に関してもう一つ述べておきたいのは、健康に不安がある人の見直し方法についてだ。
保険料が割安な「非喫煙健康体型」で収入保障保険に入り直すプランを紹介したが、喫煙者の比率が高いこの年代では、保険料が割高になるケースが多い。また、健康不安があると新しい保険に加入するのは難しい。その場合は加入している保険の中から、2000万円程度の死亡保障が残せるような解約の仕方をするのが現実的な方法となるだろう。
あなたの保険は、はたして“お宝保険”か?
図にあるように20年前の予定利率は、現在の1.50%より約3.6倍も高い5.50%だった。1000万円の終身保険に入っていたら、74歳時点での解約返戻金は約625万円。対する支払保険料の総額は約421万円だ。お宝保険といわれるのも道理である。