なぜライブドア元社長の堀江貴文氏はマスコミに叩かれた揚げ句、逮捕されるに至ったのに、盟友の藤田氏は今も活躍を続けられるのか。ドッグイヤーと言われるITの世界で、主力事業を変えながら愚直に成功を積み重ねる生粋の起業家に、田原氏が素直な疑問をぶつけた。
藤田晋氏

【田原】アメーバが人気ですね。どんな人が利用しているのですか?

【藤田】アメーバはいま会員数が3000万人です。平均年齢は30代。ただ、3000万もいると、人口分布とあまり変わりません。男女比で言うと、女性が6割以上います。

【田原】成功させるのに、ずいぶん苦労されたと聞いています。

【藤田】アメーバはブログサービスからスタートしています。最初は、それを大きくするのに苦労しましたね。

【田原】アメーバが有名なのは、芸能人がいっぱい使っているからだと聞きました。だから芸能人のファンである若い女性も利用すると。

【藤田】本当は技術力でいいものをつくらなきゃいけないんですけど、スタート当時は技術がまだ弱くて、ほかの部分でカバーせざるをえませんでした。それで芸能事務所へ営業して回ることに。そこを一生懸命やっている会社がほかになかったから、まずはここだと。

【田原】ほかがやってなかったなら、それほど苦労もなかったのでは?

【藤田】芸能界はもともといろいろな人が寄ってくる世界なので、とても敷居が高いんです。最初は相手にされないか、もしくは非常に高い金額を要求されるかのどちらかでした。そのうちにいま、ケイダッシュ(芸能事務所)にいる方と親しくなって、その方経由でいろいろ人を紹介してもらっているうちに、状況が変わっていきました。

【田原】ということは、芸能人にアメーバでブログを書いてもらうのに、高い金額を払わなくてよくなったと。