老化現象による障害を上手に乗り越えるにはどうすればいいか。医師の和田秀樹さんは「いくつになっても元気な人ほど文明の利器、便利グッズを活用しまくっている。特に認知症と聞こえは、密接に関係しているので、耳が遠くなったら、補聴器は絶対に使ったほうがいい」という――。
※本稿は、和田秀樹『認知症でもひとり暮らし』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
ボケたくなければ、手書きで日記をつける
認知症の進行を遅らせるには、前頭葉を鍛え続けなくてはなりません。そのために、もっとも効果的な方法は、積極的にアウトプットをするということになります。具体的に説明していきましょう。
前頭葉を鍛えるには、情報や知識をインプット(入力)するよりアウトプット(出力)が必要になってきます。
それは、脳の中で、インプットに関わる部位が側頭葉なのに対して、溜め込まれた記憶や知識、情報を引っ張り出す機能を担うのが前頭葉だからです。ということは、アウトプット機能を意識的に鍛えることで、前頭葉が活性化できるということになります。
では、具体的に何をすればいいのかというと、まずは「日記をつける」ことをおすすめします。日記をつけるような面白いことなんて、ないよ、と思われるかも知れませんが、実は、平凡な一日こそ、前頭葉を鍛える絶好のチャンスなのです。
特別なことがなければ、その日の朝から夜までのできごとすべてを思い起こして下さい。そして、書くべきことを決め、さらにそれについて、できるだけ詳しく思い出してみるのです。この動きが、記憶を引き出すトレーニングになります。
日記は、必ずしも長文でなくてもいいと思います。ほんの3、4行でも構いません。重要なのは、思い出したり、何を書くかを考えることにあります。そのとき、文章は手書きで行うとなおいいですね。

