月収45万→25万円でも納得

現在57歳。勤務時間は午前8時から午後4時45分までのフルタイム勤務だ。退勤後6時には帰宅できる。義母も小林さん夫婦が一緒に住むようになってから元気になったという。

「義母は93歳になりますが、家の中ではしっかり歩いています。日中は妻に見てもらい、私の部屋は義母の隣にあるので帰宅後は、気になったらすぐに顔をすぐに出せるようにしています。何より妻がしっかりと義母に向き合えていること、また私も一緒に義母の生活を支えられることがうれしいですし、今の時間はかけがえのない大切な時間だと思っています」

生活するための収入は前職の月収45万円から25万円と、ほぼ半減した。

それでも小林さんは「今は私だけの収入でなんとか生活できる状態になりました。もちろん将来のことや病気のことなど、お金のことに不安がないわけではありませんが、毎年昇給もしていますし、貯蓄に回していきたいと考えています」と、今の生活に満足している。

長年勤めた大手情報機器メーカーから51歳での転身、しかも生まれ育った福島県から九州の長崎県への移住の道を選択した小林さんは今、こう振り返る。

「私の転機は家族のこともありましたが、悩むぐらいなら自ら前に進むことでいろんな道が拓けることを実感しています。確かに職を変えることでうまくいかないこともいろいろありましたが、立ち止まるより前に進むことでいろんな出会いもありますし、いろいろ学ぶこともありますし、そこからまた道が生まれます。金銭的、体力的不安があったとしても、まずはどう動けばうまくいくのかを自身で考えることが大事だと思っています」

小林さんの趣味の1つは「廃道めぐり」という。役割を終えて使われなくなった古い道やトンネルを探索することだ。長崎に来てからも暇を見つけては1人探索している。道なき道をひたすら歩んできた小林さんにとって、前職の退職金や月給が減ったことよりも、「人生全体」で得たことの大きさに満足しているに違いない。

【関連記事】
「年金だけで暮らす人」は早々に手放している…50代までに捨てておくべき「老後のお金を食い潰すもの」8選【2025年10月BEST】
地方衰退の一番の原因は「人口減少」ではない…山口の超富裕層が「住民税43億円」をまるっと抱えて移住した理由
「スキマ時間にメール返信する人」は仕事がデキない…キーエンスの営業部隊が組織的に実践する"時間ハック"
新大阪駅から15分なのに巨大廃墟がそびえる…「消えた終着駅」が映し出す昭和のニュータウンの栄枯盛衰【2025年8月BEST】
「三菱商事"採用大学"ランキング」を見れば一目瞭然…学歴社会・日本で成功に必要な「出身大学の最低ライン」【2024上半期BEST5】