日本国内の奇跡的な支援と新たな世界市場
ところが、日本人はパニックになりませんでした。それどころか、全国規模で「地元の漁師を助けよう」という支援の輪が瞬く間に広がったのです。
最も分かりやすい例が「ふるさと納税」です。例えば、ホタテの名産地である北海道別海町では、中国の禁輸措置直後、ホタテを返礼品とする寄付が前年の3〜4倍に急増し、寄付総額は前年の2倍に達しました。また、イオンやイトーヨーカドーなどの大手スーパーもすぐに「日本産水産物応援コーナー」を設置し、多くの消費者が国産の魚やホタテを積極的に購入しました。
さらに日本政府と日本貿易振興機構(JETRO)は、中国市場への依存から脱却するため、アメリカやベトナムなど新しい輸出ルートを開拓しました。これまで中国で行っていたホタテの殻むき加工をメキシコのエンセナーダなどの新拠点に移し、北米市場へ直接販売する仕組みを作ったのです。日本はピンチをチャンスに変え、世界展開を加速させました。
国際社会の強力なサポート
中国の「日本を孤立させる作戦」は、国際舞台でも完全に裏目に出ました。世界の多くの国が日本を支持したのです。
特に大きな影響を与えたのが、アメリカのラーム・エマニュエル駐日大使です。彼は自ら福島を訪れ、地元の魚市場で新鮮な刺身を食べる姿をSNSで発信し、「日本の魚は安全であり、アメリカは日本と共にある」と世界にアピールしました。
さらに、在日米軍は基地の食堂などで提供するため、日本の水産物の大量購入を開始しました。最初は北海道産ホタテ約1トンからのスタートでしたが、これを長期的な契約へと拡大し、日本の漁業にとって巨大で安定した新しい顧客となりました。G7(主要7カ国)も日本の科学的で透明性のある対応を強く支持し、ウソの情報を流す中国は国際社会で完全に孤立してしまいました。

