話し方には、「型」がある

プライベートシーンの会話とビジネスシーンの会話で求められるコミュニケーションは、大きく違います。

プライベートでは情緒的なやり取りがなされます。

友人と他愛もない会話をしたり、家族とニコニコと笑いながら話したりします。

しかし、ビジネスシーンでの会話ではどうでしょうか?

必ず仕事の会話には目的があり、会話自体が目的になることは決してありません。

だからこそ、結論から簡潔に話す、構造化してわかりやすく説明する、といった作法が求められます。

例えば、

「結論から言うと、Aに問題があります」
「ポイントは3つあり、一つ目は……です」
「私は賛成ですが、もっと良いアイディアがあります」

このように簡潔に話せる人が、仕事ができる人です。

ビジネスシーンでは、会話にシンプルな型があります。

この会話の型を知っているだけで、スムーズに効率よく仕事は進むのです。

会話の型をイメージしたフリップを持つ手
写真=iStock.com/anilakkus
※写真はイメージです

例えば、こうした言い方です。

「承知しました」

「今から対応します」

「明日には提出します」

この会話の型を話すだけで、仕事は動きます。

必要のないことを話す必要はありません。

あなたは、信頼関係ができたり、仕事上の共通言語が増えた相手に対しては、少しずつ会話を減らしていくべきなのです。

それがムダな時間を省き、お互いの仕事の生産性を高めます。

しかし関係ができている人ばかりではありません。

本書に書いた「一言で話す技術」をあなたが習得すると、関係がまだできていない人に対しても、ムダで余計な説明をせず、しっかりと要点だけで伝えられるようになります。

「型」を使うだけでコミュ力が高くなる

私はこれまで、いろんなビジネスパーソンと話してきましたが、“あらゆる場面で会話が下手くそ”という方にはいまだ会ったことがありません。

誰でも、場面が変われば、普通にうまく話せるものです。

例えば、こんな人たちがいます。

・ミーティング時の簡潔でわかりやすい会話は苦手でも、取引先の懐には入り込める人
・質疑応答は苦手でも、台本があるとスラスラ話ができる人
・熱量が必要なプレゼンに弱いけれど、ロジカルな説明は得意な人

この人たちは、コミュニケーション能力が低いわけでも会話が下手なわけでもありません。

その場に適した会話ができないだけなのです。