2026年5月、セブン&アイ名誉顧問の鈴木敏文氏がこの世を去った。日本のコンビニの生みの親である同氏は、数字を使った仮説と検証を重視していた。人間の心理をどう読み解いていたのか、過去の本誌インタビューから紹介する――。

ロイヤルティは「率」で戦うか、「額」で戦うか

出所:2010年6月14日号

――セブン‐イレブンを日本で創業した鈴木氏。創業時、アメリカの本家とロイヤルティ(権利使用料)をめぐる交渉があった。先方の要求は売上高の1%、日本側は0.5%。鈴木氏は、この隔たりをどう埋めたか。

セブン‐イレブンを日本で創業するため、本家の米サウスランド社(現セブン‐イレブン・インク)のトップと交渉したときのことです。交渉は難航し、ロイヤルティの率で最後まで揉めました。先方が要求したのは売上高の1%、こちらの主張は0.5%で、あまりにも大きな隔たりです。

(聞き手・構成=勝見 明 撮影=市来朋久)