血管と肌を若々しく保つ「若返り入浴法」

血管と肌を若々しく保つために、私も毎日、入浴時にはお湯に浸かるようにしています。おかげさまで、血管年齢は実年齢よりマイナス26歳、肌を褒められることもしばしば。

しかし、間違った方法での入浴は、前項の通り、肌を乾燥させたり、脳や心臓に負担をかけることも。

せっかくの若返りタイムを台無しにしないため、私が毎日入浴時に実践している方法をお伝えしておきましょう。

若返り入浴ポイント① 就寝2時間前に入る

ぬるめのお湯で深部体温をしっかり上げると、お風呂上がりから90分〜120分後にかけて、体温が急降下します。この「体温の落差」こそが、脳に強力な眠気のスイッチを入れ、血管の修復が行われる「質の高い睡眠」へと導いてくれます。適切なタイミングで入浴すれば、その後の睡眠の質も高まるので、相乗効果で若返る……ということ。

この恩恵を受け取るためにも、夜10時に就寝するなら夜8時頃までに入浴を済ませる……ということを習慣にしてください。

浴槽でリラックスした女性
写真=iStock.com/Dobri Dobrev
※写真はイメージです
若返り入浴ポイント② 湯温は「37℃~41℃」

41度以上のお湯は、入浴後に肌を乾燥させるのでNGです。先にお伝えした通り、肌を潤わせる「37℃〜41℃」のぬるめのお湯に設定をしましょう。

私がそうアドバイスすると、「熱いお湯に入らないと疲れが取れない」という声もありますが――43℃以上の熱いお湯は交感神経を刺激して血圧を急上昇させる「驚愕反応」を起こしてしまうので、中高年以降はやはりおすすめしません。脳梗塞や心筋梗塞などの事故につながりかねないからです。

熱めのお湯に触れることで、体を戦闘状態にするホルモン「アドレナリン」の分泌も高まり、血圧上昇が加速することがあるため、避けたほうが無難です。

死亡事故につながる血圧の乱高下を徹底予防

若返り入浴ポイント③ ヒートショック対策を万全に

中高年の入浴において絶対に守っていただきたい注意点が、急激な温度変化による血圧の乱高下、いわゆる「ヒートショック」の予防です。

冬場などに冷え切った脱衣所で服を脱ぐと血圧が急上昇・急降下を起こし、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす危険性が非常に高くなります。

池谷敏郎『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)
池谷敏郎『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)

入浴中の死亡事故は年間およそ8000人程度おり、そのうち高齢者が9割を占めているため、中高年になれば他人ごととは言えません(厚生労働省「人口動態統計・令和6年」より)。

事故を防ぐため、まず、入る前には脱衣所を小型の暖房機などでしっかりと温めてほしいのです。気温の低い冬場は、脱衣所で服を脱ぐだけでも血圧が大きく変化することが珍しくありません。

寒さを感じない程度まで十分に温めてから服を脱ぐようにしてください。浴室もお湯を張る際にシャワーを高い位置から出して給湯したり、壁に温かいお湯をかけましょう。

かけ湯をして体をお湯に慣らしたら、いきなり肩まで浸かるのではなく、まずは「みぞおち」の高さまでゆっくりと浸かり、水圧による心臓への急激な負担を避けましょう。体が温まってきてから、徐々に肩まで浸かるようにしてください。