機材はデジタルも、アナログも
物件に入ると、持ち込んだ機材をセッティングし、調査開始時間の22時から一夜の「張り込み」が始まる。
調査に使用する機材はナイトショット付きのビデオカメラや立体音響、サーモグラフィー、電磁波の調査機に大気圧計など多岐にわたる。
また、意外にもアナログの機材も準備してあることに気付く。それらもデジタル機器には残らないデータを取るために必要とのこと。
「たとえばこの何の変哲もない普通の時計も必需品。ビデオカメラで撮影したムービー中の表示時間が実際の時刻とズレているということがたびたび起こるので、正確な時刻を記録しておくために、調査中の映像にはこの時計を必ず映り込ませるようにしているんです」
どんな些細なことも見逃さないよう、まったくの無音状態で、児玉さんは一睡もせず夜を過ごす。
1時間に1回、中間報告のために画面に向かって自身でしゃべるだけだ。あとは、おし黙った機材に囲まれながらじっと異変が起きないかを確認する。
異常現象が起こるのは約1割
2022年12月にカチモードが事業を開始してから、およそ3年半で相談件数は250件ほど。「オバケ調査」としての正式依頼となり、8時間の泊まり調査を行ったのは約80件。そのうちの約1割で異常が起きたという。
突然なにかの音が鳴る、特定の場所だけすうっと寒気がする……。児玉さんは数々のそのような現象に遭遇してきた。
「私個人としては幽霊の存在を信じているんですが、それとこれとは話が別で、たいていの現象は科学的・物理的な説明が可能なんですよね。たとえば音が鳴るというのは家鳴りが原因だったり、寒気はそこだけ微妙に気圧が下がっているからだったりするわけです」
そのため、調査物件の約1割で起きるというなんらかの現象も、たいていの場合は原因を突き止めることができ、「異常なし」と認定。当該の事故物件には「オバケが出ない」ことが担保され、カチモードから「異常なし」の証明書を発行している。





